桜色の海に恋は沈みて

物思いに耽ることは海に潜ることに似ている気がする

自閉症

違うと理解できない母

2019年、ワールドカップラグビーが日本で行われた。メディアも街も大騒ぎ。ラグビーを扱ったドラマが放送されたり、ラグビー選手がバラエティー番組に出演したり、と大きな盛り上がりを見せた。 そんな中、僕はラグビーが苦手だと言わせてもらえなかった…

カミングアウトの最適解

僕はマイノリティ、少数者と呼ばれる部類の人間だ。精神障害者、発達障害者というマイノリティ。性や恋愛のあり方も少数派でセクシャルマイノリティと呼ばれる。 少数派であることや秘密にしていることを打ち明けることを「カミングアウト」という。僕が関わ…

残酷な「個性」

発達障害のことを「個性」と表現することがある。「障害」という言葉にネガティブな印象を持っている人がよく言う気がする。けれど僕は違う感覚を持っていた。「個性」という残酷な言葉に苦しめられていた。 発達障害の検査を終え自閉症スペクトラムであるこ…

事実と思い込み

僕は運動が苦手だ。走るのは学校で一番遅く、投げられたボールをキャッチできず、泳ぐどころか水に顔をつけることすらできない。成績は三段階ならC。五段階評価の中学では出席点のみの2だった。 そんな僕に対して母はいつも「大人になればできるようになる」…

言いづらいけどプレゼントが苦手

誕生日が近付くと憂鬱になる。 僕は持ち物へのこだわりが強い。自閉症スペクトラムの特性のひとつでもあるが、僕固有のことだと認識している。 数年前の誕生日、当時交際していた彼女にボールペンを貰った。繰り出し式の油性ボールペンで、僕のあだ名と彼女…